先週のアドテクシーン:電通デジタル・ホールディングスが電通レイザーフィッシュを完全子会社化し社名変更へ、KCCSとアイリッジがスマートフォン向け位置情報連動型サービス提供に向け業務提携
(ライター:岡 徳之)
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
スケールアウト、AdGenerationがアプリ向けインフィード広告への対応を開始
スケールアウトが提供するスマートフォン向けSSP「AdGeneration」が、アプリ向けインフィード広告の対応を本格的に開始した。Web向けインフィード広告には4月末にすでに対応を開始していたが、今回のアプリ対応によりWeb・アプリ両面への配信に対応したこととなる。
電通デジタル・ホールディングス、電通レイザーフィッシュを完全子会社化し社名変更へ
電通デジタル・ホールディングスは、仏ピュブリシス社との提携を解消し、電通レイザーフィッシュのピュブリシス持ち株分を取得し、完全子会社化した。これに伴い、電通レイザーフィッシュの社名は「株式会社電通iX」へと変更された。
Cxense、Maxifierを360万ドルで買収
ノルウェーを拠点にグローバルで展開するDMP事業社のCxenseは、プレミアムパブリッシャー向けにソリューションを提供するベンダーのMaxifierを買収した。Cxenseは今後、プレミアムパブリッシャー向けへのDMP構築も強化する。
KCCSとアイリッジ、スマートフォン向け位置情報連動型サービス提供に向け業務提携
DMPやDSPといったアドテク商品を展開するKCCSと、GPSやWi-Fi、iBeaconといった位置情報系サービスを扱うアイブリッジが業務提携を発表した。目的は、注目が集まるデジタルマーケティング分野でのスマートフォン向け位置情報連動型サービスの提供。オンラインやオフライン向けサービスをDMPをハブとして統合することで、消費者一人ひとりに適したメッセージ配信を実現する。
Criteo、リブセンスにクロスデバイス広告ソリューションを導入
Criteoは、リブセンスが運営する転職サイト「ジョブセンスリンク」にクロスデバイスソリューションを導入したことを発表した。商品広告のように、転職情報を閲覧したユーザーに対して、デバイスを横断したターゲティング配信が可能となる。
ソネット・メディア・ネットワークス、伊藤忠商事と戦略的資本業務提携
DSPやSSPを提供するソネット・メディア・ネットワークスは、伊藤忠商事を割当先とする第三者割当増資を実施した。マーケティング・テクノロジー事業を強化する狙い。経営基盤の強化を図るとともに、積極的な人材採用を進めるほか、伊藤忠商事の国内・海外におけるネットワークを活かし、新規事業の開発、市場の開拓を進めていく方針。
電通、ポーランドのデジタルエージェンシー「マーケティング・ウィザーズ」を買収
電通は、ポーランドが拠点のネット広告会社であるマーケティング・ウィザーズを買収したことを発表した。マーケティング・ウィザーズは、SEOやソーシャルでの広告を得意とする広告会社である。
ユナイテッドのBypass、スマホアプリのプロモーションに特化した新サービスの提供を開始
ユナイテッドのDSPである「Bypass」は、需要が増加するスマートフォンアプリのプロモ―ションに特化したサービスを開始した。iOSではIDFA、AndroidではAdvertisingIDを利用してターゲティング配信等を行う。
Gunosy新型動画広告を発表 「Gunosy Premium Ads ヘッダービデオ」6月中旬より配信開始
Gunosyが、動画広告の新商品「Gunosy Premium Ads ヘッダービデオ」の提供を6月中旬より開始する。今回の動画広告は2月に発表した「Gunosy Native Ads ビデオ」に続くものであり「グノシー」の各種タブの最上段に表示される。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。