×

先週のアドテクシーン:VOYAGE GROUPが東京証券取引所マザーズ市場へ上場、Twitterがオムニコムとモバイル広告部門を統合

先週のアドテクシーン・画像

(ライター:岡 徳之

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 

 

 

VOYAGE GROUPが東京証券取引所マザーズ市場へ上場

VOYAGE GROUPは、東京証券取引所マザーズ市場への上場承認を受けたと発表した。上場日は 2014年7月2日を予定している。先日のフリークアウトに続き、国内市場も活況を見せている。

 

ロックオンが主要5媒体の施策をクロスチャネルで分析

従来、テレビ・新聞・雑誌・ラジオの4媒体は分析が難しいとされてきた。ロックオンは、アドエビス内に蓄積されたインターネットのデータに加え、上述4媒体のマーケティングデータを合わせた、“主要5媒体”を包括的に分析するクロスチャネル分析サービス「エビスファイブ」の提供を開始した。5媒体を統合した分析結果には、広告と全体的な効果の傾向が分かる「相関分析レポート」、各媒体のマーケティング効果について前後関係の統計的有意性を視覚化する「因果関係分析レポート」、媒体の波及効果を考慮した予算配分を提案する「予算配分提案レポート」がある。

 

GMOSSP for SmartphoneとSmalgoが接続を開始

GMOサーチテリアは、スマートフォン向けSSP「GMOSSP for Smartphone」において、サイバーエージェントが提供するスマートフォンに特化した成果報酬課金型DSP「Smalgo(スマルゴ)」との接続を開始したと発表した。注目度の高いSmalgoの連携先は、今後も増加していくと思われる。

 

アドバタイジングドットコムがリッチ広告配信プラットフォーム

アドバタイジングドットコム・ジャパンは、国内大手新聞社とのインターネット広告メニュー共同開発の一環として、プレミアムアドフォーマット「Pictela(ピクテラ)」のプラットフォームを開始した。Pictelaは、複数の動画や静止画像、FacebookやTwitter等のフィードの表示を組み合わせ、リッチメディア広告を簡易に制作/配信することができる。動画広告への需要が高まる中、エキスパンドやインリードなどさまざまなフォーマットが登場している。

 

SAS、デジタル広告配信ソリューションの提供を開始

SAS Institute Japanは、見積り・提案作成から、ターゲティング、広告掲載までのデジタル広告配信のワークフローを管理する統合ソリューション「SAS® Intelligent Advertising for Publishers」の提供を発表した。広告配信を行う媒体社を対象としており、複雑化するデジタル広告の収益化を、わかりやすく効率的なサポートを提供していく。

 

オムニバスとゴールドスポットメディアがスマホ動画広告サービス

オムニバスは、マルチデバイス向けリッチアド配信プラットフォームを提供するゴールドスポットメディアと連携し、スマートフォン向け動画広告のRTB配信を開始した。これに伴い、マルチデバイスでの動画広告効果の測定調査を実装したスマートフォン向けVideo DSP動画広告サービスも提供する。アンケートはAndroid限定だが、今後はiOSの提供も予定している。

 

ADResult for SmartphoneがAdMobメディエーションに正式対応

GMO サーチテリアは、スマートフォン向けアドネットワーク「ADResult for Smartphone」において、グーグルが提供するスマートフォンアプリ向け広告配信ツール「AdMob 広告ネットワークメディエーション」に正式対応した。ADResultユーザーにとっては掲出先とリーチの増加が期待でき、AdMobユーザーにとっては掲載案件数増加による収益機会の増加が見込める。

 

インモビがスマホ向けのネイティブ広告プラットフォームの提供を開始

インモビは、スマートフォン向けのネイティブ広告プラットフォーム「InMobi Native Ads」の提供を本格的に開始すると発表した。これにより、アプリ開発者がInMobi Native Adsプラットフォーム上でアプリに最適なネイティブ広告を導入することで、収益向上が見込まれる。最近は、ネイティブ広告・動画広告関連のトピックがますます増加している。

 

Twitterがオムニコムとモバイル広告部門を統合

ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、オムニコム・グループは、ツイッターとモバイル広告に関する2億3000万ドルの2年契約を結んだ。注目は、オムニコム・グループのプログラマティック広告バイイング部門であるAccuenと、Twitterが買収したMoPubとの連携である。Twitterのプログラマティックバイイングの本格的な拡大のきっかけになりそうだ。

 

GMOメイクショップがインド発のリターゲティング広告「Vizury」と連携

GMOメイクショップが運営するネットショップ構築サービス「MakeShop」は、マイクロアドプラスが国内専属販売を行うインド発のリターゲティング広告配信サービス「Vizury(ビズリー)」と連携したと発表した。Criteoと同形式のサービスであるVizuryは、インドを拠点としている。マイクロアドプラスが販売していることもあり、国内でもユーザーを拡大させている。

 

サイバーエージェントがオンライン動画広告の専門組織を設立

サイバーエージェントのインターネット広告事業は、オンライン動画広告の制作と販売に特化した専門組織「Online Video Studio」の設立を発表した。注目すべきは、販売だけでなく制作も行う点だ。オンライン動画には6秒間という特殊な尺が存在し、またCM素材を使いまわせるほどの規模がない企業も多いため、今後、専用部隊が増えていくことが期待される。

(編集:三橋 ゆか里)

 

 

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長

米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。
2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。