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先週のアドテクシーン:Twitterが絵文字ターゲティングを開始、マーベリックなど3社がWi-Fiの位置情報で広告配信

日本国内、アドテクシーン画像

 
 

(ライター:Livit Tokyo 赤江龍介)

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

【新サービス・新機能】

ALBERT、「smarticA!DMP」をメーカー向けにカスタマイズし大手食品会社に提供

ALBERTは、メーカーが保有するPOSデータや生活者パネルデータなどのデータソースをDMPに統合し、自動分析するサービスの実績があがっていると発表した。大手食品メーカー向けに多様化する生活者のニーズをより早く把握し、スピーディーなマーケティング効果につながっている。

アタラ、アトリビューション分析支援ソリューション「Bird」 の提供開始

アタラは、Google BigQueryを利用した高速なアトリビューションパス分析が可能なツールの提供を開始した。アトリビューションマネジメントの判断を高速化することで、高い頻度で適切なアロケーション計画の実行が可能になる。当初は社内向けのインフラだが、今後は外部提供も視野に入れて開発を強化していく予定。

ロックオン、アドエビスの新機能「カスタマージャーニー分析」の正式販売を開始

ロックオンのアドエビスは、新機能としてユーザーの行動履歴を可視化し評価する「カスタマージャーニー分析」を新たに追加する。ユーザーの接触履歴を可視化するカスタマージャーニー分析を駆使し、これまで取り込めなかった潜在層向けマーケティングの改善に活かすのがねらい。正式リリースは8月を予定。

Twitter、ツイートの絵文字を利用した絵文字ターゲティングを提供開始

Twitterは、ツイートに使われている絵文字を利用したターゲティング広告商品を開始する。数年前から注目されていたターゲティング方法で、例えばTwitter Official PartnersやAdParlor、Amobee、HYFN、Perion、SocialCode、4Cを活用すれば、ツイッターで絵文字を使っているユーザーに簡単にアクセスし広告配信につなげられる。ユーザーが利用する絵文字からより効果的な感情ターゲティングに活かせる。

マーベリックなど3社、Free Wi-Fiの位置情報を広告配信に活用

マーベリック・ワイヤレスゲート・XSの3社は、道の駅に設置されたFree Wi-Fi「FON」を利用した位置情報連動型広告サービスを共同で提供を開始した。Wi-Fiの活用でインバウンド需要に対応するほか、ユーザーのいる場所と広告内容を結びつけた地域密着型の広告配信を提供する。

【サービス連携・業務提携】

ソネット・メディア・ネットワークス「Logicad ダイナミッククリエイティブ」、カゴ落ち対策ツール「カートリカバリー」への連携を開始

Logicadは、カゴ落ち対策ツール「カートリカバリー」への連携を開始した。これによりメールアドレスを取得できないカゴ落ちユーザーに、「お買い忘れありませんか?」などのメッセージや商品を自動生成ができるように。最大の特長は、「カゴ落ちメール」と「カゴ落ちリマーケティング広告」のどちらか一方で、コンバージョンに至ったユーザーを配信対象から除外できること。そのため、購入したユーザーに無駄な広告配信をせずに済みPAを下げることにつなげられる。また、メールとリマーケティング広告でユーザーにアプローチし、機会損失を最小化できる。

DAC、旅行業界のマーケティング事業を展開するADARAと戦略的業務提携

DACは、旅行業界のデータを活用したマーケティングソリューション、データ分析事業を提供するADARAと提携し、DACのDMPであるAudienceOneへのデータ連携を開始した。これにより、DACの「AudienceOne」と、ADARAが提携する旅行顧客プロファイル情報を掛け合わせ、両社のオーディエンスプロファイルを活用した旅行業界向け広告商品を共同開発する。より正確なターゲティング配信につなげ、旅行を検討している国内オーディエンス層へのリーチ拡大をねらう。

サイバーエージェントのLINE向け配信ツール「CA Link」、シルバーエッグ・テクノロジーの「レコガゾウ」と連携

サイバーエージェントの「LINE」ビジネスコネクト向け配信ツール「CA Link」は、シルバーエッグ・テクノロジーの「レコガゾウ」と連携し、ダイナミッククリエイティブをLINEで配信する。追加した新機能「Link Dynamic Banner」は、ユーザーの閲覧・購入履歴などの行動情報をもとに、一人ひとりに適したおすすめ商品のバナーを自動生成して配信できる。LINEを通じた企業が提供する商品購入やサービス体験の最大化に貢献するとともに、ユーザーとのマーケティング・コミュニケーションを深める。

ファンコミュニケーションズの「nex8」、Eストアーの「ショップサーブ」と連携

ファンコミュニケーションズが運営する広告配信プラットフォーム「nex8」は、Eストアーが運営するネットショップ運営システム「ショップサーブ」とシステムを連携させる。これによりショップサーブを利用する企業は、ショップサーブの管理画面から簡単にnex8のタグの設置を行えるようになった。ショップサーブで作成されたデータフィードをnex8が定期的に取得していくシステム開発も行ったため、データフィード作成も原則対応不要になる。今後もさらに「A8.net」「Moba8.net」に対応しているネットショップ構築システムやカートシステムとの連携を進めていく予定。

【新会社・新組織】

トランスコスモス、「Accelerated Mobile Pages」および「Progressive Web Apps」に対応する専門開発チームを新設

トランスコスモスは、Googleが主に推進している高速ページ表示のAMPの開発と、アプリをブラウザで利用可能にするPWAの開発専門チームをフィリピンに新設することを発表した。同社はAMPおよびPWA対応サービスだけでなく、ネイティブアプリのマーケティング支援サービスも継続し、企業のスマホプロモーションをトータルに支援していく。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。