×

グルーバー、コンテンツマーケティング実施状況に関する広告主調査を実施

Grooover logo

オプトホールディング子会社でスマートフォン向けのネイティブ広告事業を手がけるグルーバーが、デジタルインファクトと共同で実施した広告主のコンテンツマーケティング実施状況に関する調査結果を公表した。

 

 

最近各所で使われているコンテンツマーケティングといわれるデジタルを中心とした各施策を実施する目的や実施の有無、予算の出所、認識する課題について取りまとめを行っている。

 

それぞれ調査結果は以下の通りである。

 

-デジタル領域で何らかのコンテンツマーケティング施策を実施しているのは全体の83%、外部のデジタルメディアへの記事広告の出稿を行っているのは過半数
Grooover_news_図1

現在、一般的にデジタルの領域でコンテンツマーケティングの手法とされていている上記のうち何らかの施策に「取り組くんでいる」という回答が、全体の83%であった。一方、「取り組んでいないが取り組みたい」が15%、「現在・今後ともに取り組む予定がない」という回答は2%にとどまった。

また施策別では、記事広告の出稿が現在最も一般的であり、外部のマスメディアへの記事広告の出稿が55%、外部のデジタルメディアへの記事広告の出稿が52%と、いずれも過半数を超える結果となった。

オウンドメディアに「取り組んでいる」は全体の29%、インフィード型広告の出稿については、「取り組くんでいる」が全体の28%にとどまった。

 

-コンテンツマーケティング施策の主目的は、「認知獲得」(81.4%)と「商品・サービスの想起」(68.6%)

Grooover_news_図2コンテンツマーケティングの各施策を行う目的に関しては、全体の81.4%が「商品・サービスの認知獲得」と回答、またこれに次いで全体の68.6%が「商品・サービスの想起」と回答した。

 

なお、「リピート顧客の育成」については、全体の25.6%にとどまっている。現在様々なサービスが、コンテンツマーケティングというキーワードを絡めたサービスの訴求をしているが、この領域については広告主側の意識もそれほど強くないようであり、サービス提供者側としては、課題提起とともに提案の余地が大きいのかもしれない。

 

-コンテンツマーケティング施策の予算の出所は、「広報・PR予算」が最も多く全体の67.4%が該当、これに「サイト制作費」が続き、全体の47.7%が該当

Grooover_news_図3

“コンテンツマーケティング”というキーワードは、現在の企業を取り巻くデジタルが普及する中でのビジネス環境の変化や、それに関連して生じた新たなマーケティングの課題を前提とし、今まで既に存在したデジタルを中心とした個々の施策の意義やその目的を改めて明確化にし、またそれらをつなぎ合わせて再定義されたものという色彩が強い。

したがって、個々の施策の予算の出所は、様々であるということであろう。

 

上記の結果の中で、「新たに設定された予算枠」という回答が1割弱みられるのは、興味深いところである。

 

―現在取り組んでいるコンテンツマーケティング施策に対する課題として最も多く挙げられたのは「効果を図る指標がない」こと、全体の55.8%が回答

Grooover_news_図4現在実施しているコンテンツマーケティングの各施策について課題と感じていることを聞いたところ、「効果を図る指標がない」という回答が全体の55.8%と最も多く、これに「適正な予算配分」が50.0%、「ターゲットに届いているかどうかが不明」が48.8%と続いた。

 

効果測定や、的確なターゲットへの的確なメッセージのリーチになどについては、今後テクノロジーによる解決に期待されるところであろう。

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。