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サイバーエージェントが動画広告専門代理店設立を公表、動画関連グループ会社が5社に

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株式会社サイバーエージェントは、3月26日に動画広告に特化した100%子会社の広告代理店CyberBull(サイバーブル)を設立することを公表した。代表取締役社長には、中田 大樹氏が就任する。
 

 

 

 

 

動画広告市場が急成長を続ける中で、ネット専業広告代理店各社での組織編成は2014年に進められてきた。

オプトは、2014年1月に動画広告専門組織を設立している。

 

現在動画広告市場の主要な広告主層は、テレビCMを出稿するブランディングを目的とするナショナルクライアントが中心であるといわれている。

一般的に、ネット専業代理店の主要クライアント層であるといわれるダイレクトレスポンス系の広告主は、動画広告への関心は高い一方で、その利用定着にはまだ課題が残されているともいわれている。

 

サイバーエージェントは、先日テレビCMの効果検証によりWeb動画広告の配信先を最適化する新サービス「アジャイル型配信モデル」をリリースしている。これはナショナルクライアントの獲得に向けた戦略の施策の一つであるともうかがえるが、今回のCyberBullがどのようなクライアント層をターゲットとするのかは、興味深いところである。

 

今回のケースのように、サイバーエージェントグループは本体の広告代理事業とオーバーラップする広告代理店を設立したケースとしては、2009年4月に設立されたスマートフォン広告代理店のCyberZ、2012年11月設立のスマートフォンSEM専門代理店のCyberSSなどが挙げられる。

CyberSSは、その後2013年7月に業態転換を行い、現在はメディア開発事業を行っている。

 

CyberBullの設立により、サイバーエージェントグループ内で動画関連事業を行う子会社は、ライブ動画配信スタジオ事業のアメスタ、動画制作・PR事業の株式会社のクリップクリエイト、動画キュレーションサービス事業のSanrenp、ライブ動画配信サービス事業のタクスタを含めた計5社となる。広告代理事業に限らず、サイバーエージェントグループの動画関連ビジネスへの注力度合いがうかがえる。

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。