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2015年英国デジタル広告市場シェアが広告市場の過半数シェアに達する見通し

米国調査会社のStrategyAnalyticsによると、2015年の英国デジタル広告市場のシェアが広告市場全体の過半数に達するらしい。この水準は世界でも際立って高く、同社によるとグローバル全体では、広告市場に占めるデジタル広告市場の割合30%、西欧の34%、米国の28%に比べると突出して高い水準である。

またデジタル広告市場のシェアが広告市場全体の過半数を超えるのは、英国が世界で初めてという。英国の複数のニュースメディアが報じている

 

 

2015年の英国広告市場規模は158億ポンド、対前年成長率は+5.5%と予測している。このうち、80億ポンドがデジタルとなる。デジタル広告市場の対前年成長率は+9.5%と予測されており、モバイル(対前年成長率23%)、ソーシャルメディア、動画広告(各対前年成長率18%)などが大きな成長要因となるという。

 

多媒体の状況を見ると、テレビ広告の市場規模は、38億ポンドでシェアは24%、プリント媒体は25億ポンドでシェア16%、残りのおよそ10%はアウトドア、ラジオ、映画などの合計となっている。

 

ちなみに、あのGoogleがIR資料で米国を除き唯一地域別で業績を公開している(PDF資料P10)のが、英国の売上である。Google全体の売上に占める英国市場での売上シェアは直近のQで約9.2%に達しており、英国デジタル広告市場のプレゼンスが高いことを象徴している。

 
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ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。