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進む動画広告市場のスマホ対応。DAC、サイバーエージェントなど大手各社がスマートフォン動画アドネットワークに相次いで参入

博報堂DYグループの大手メディアレップ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムが1月27日、スマートフォン向けの動画アドネットワーク「DACプレミアムインリードビデオネットワーク」の提供を開始した。
 

 

 

この広告商品は、スマートフォンのコンテンツとコンテンツの間に挿入されて表示されるインリード型広告と呼ばれるものである。また、配信先は同社がネットワーク化した複数の法人が運営するプレミアムサイトであるとしている。

同社はPC向けのインリード動画広告の提供を2014年1月に既に開始しており、今回スマートフォン向けにも対応することでマルチチャネル化対応を行ったことになる。

 

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一方、電通グループの大手メディアレップサイバー・コミュニケーションズは、同社が運営するプレミアムアドネットワーク「ADJUST for Smartphone」の動画広告対応について、2014年1月にリリースしており、同社もマルチチャネル対応を進めているようだ。

 

その他、スマートフォン向け動画アドネットワークへの参入は、昨年から続いている。

スマートフォン特化型の動画アドネットワークとして2014年1月に提供を開始したスタートアップ企業のアップベイダーのほか、セプテーニグループ子会社のアクセルマークや、大手化粧品口コミサイト「@cosme」を運営するアイスタイル、などが昨年参入を表明した。

 

また、今年1月15日にはサイバーエージェントアドテクスタジオが子会社App2go(アップトゥーゴー)を通じて「LODEO」をリリースしている。

 

各社のスマートフォン動画広告対応の背景として、スマートフォンからの動画コンテンツや広告に対するトラフィックが、PCからのトラフィックと同水準になりつつあることが挙げられる。

 

サイバーエージェントとシード・プランニングは、2015年のスマートフォン動画広告市場規模は2015年209億円(前年比235%)に拡大、2016年にはPC動画広告市場388億円に対し、スマートフォン動画広告市場は347億円と、ほぼ同水準に達すると予測している。

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。